- お名前吉川ファミリー(吉川勝也さん、恵子さん)
- 年代30代
- 移住した年2018年
- 出身地夫:天城町 妻:神奈川県
- 職業夫:農業 妻:ハンドメイド作家

(勝也さん)
私は天城町出身で、生まれたときから中学校卒業まで島で過ごしました。鹿児島本土の高校への進学をきっかけに島から離れ、その時に島の良さに気づきました。いつかは天城町へ戻って両親に恩返ししたいとの気持ちが強くなり、妻との話し合いを重ね、移住することになりました。
(恵子さん)
島へは、夫の冠婚葬祭の際に何度か訪れていたので、雰囲気などは大体分かっていました。島の穏やかな雰囲気や綺麗な海、豊かな自然は大好きでしたが、実際に「これなら住める!」と思えるまでには10年かかりました。結婚した当初徳之島には、大型のドラッグストアや全国チェーンのコンビニ、お弁当屋などはなくて、「不便さ」がとても気になっていたんです。今ではその「不便さ」もほとんど気にならないくらい島に馴染んでいます。


(勝也さん)
引越し作業が、想像以上に大変でした。一家で移住となると、家具や家電などの荷物もそれなりの量でした。島には引越業者がありませんので、船の貨物用コンテナを一つ借り、それに荷物を全て積み込んで輸送、現地でコンテナごと受取りという方法になります。
(恵子さん)
家族みんなが生き生きと、笑顔で毎日を過ごせるようになったことです。横浜での生活もそれなりに充実していましたが、自然の中で子育てできる環境は本当に素晴らしいです。子ども達は、美しい自然に囲まれ、よりたくましく日々成長していると感じます。

(恵子さん)
「不便なこと」は数えだしたらキリがないです。お洒落なお店が並ぶショッピングモールなどは、当然ありません。なので、お洒落を楽しみたい、という島の女性たちの声をたくさん聞きます。何か力になれることはないかな?と思い、服飾関係の仕事経験を活かして、ハンドメイドのアクセサリーや雑貨を制作販売しています。不便さを味方に付けて、日々制作活動に励んでいます。

(勝也さん)
天城町農業センターで1年間、農業研修生として農業のノウハウを学びました。研修生を卒業後は、農業次世代人材投資事業(新規就農者支援)を活用し、メロンとパッションフルーツを栽培しています。天城町のふるさと納税の返礼品としても出品していて、全国の方に喜んでいただきやりがいを感じています。
(勝也さん)
自分にとっては天城町が地元なので、昔からの仲間がいます。島での暮らしは、支え合う友人や仲間が必要だと思います。Iターンで島へ移住するのは心細いかもしれませんが、必ず協力してくれる人が現れると思います。人々が助け合い励まし合う「ユイの島」ですからね。
(恵子さん)
島に「ないもの」や「ないこと」を嘆くより、「あるもの」で自分なりに楽しむことが秘訣です。友人がいない場所への移住はとても不安でしたが、4人の子ども達を通じて、すぐに友達を作ることができました。自分から積極的に動くことも大切だと思います。
