令和７年度 天城町中学生海外派遣事業を実施しました

　天城町教育委員会では、次代を担う人材育成と国際理解教育の推進を目的として、「令和７年度天城町中学生海外派遣事業」を実施しました。町内中学校の代表生徒４名が、令和７年11月16日から26日までの10日間、２名の引率者とともにアメリカ・ロサンゼルス近郊を訪問し、多くの学びと発見に満ちた貴重な経験をしてまいりました。

～南カリフォルニア奄美会50周年式典に参加された副町長と～

　今回の事業では、異文化理解を深め、広い視野を育むこと、また帰国後にその経験を周囲に伝えることで、町内の学習意欲向上へつなげることを目的として実施しました。現地では、学校訪問（プレ１年生クラスへの参加）や、派遣生がそれぞれ事前に設定したテーマ（「マナーの違い」「教育の違い」「食文化」「農業」）に基づく個人研究、さらに「アメリカでやってみたいことリスト」の実行など、主体的な活動を経験しました。生徒たちは、すれ違う人に「ハロー」とあいさつする、くしゃみをした人に「Bless you」と声をかける、レジで会話をする、映画を英語で鑑賞するなど、日常生活そのものを学びの場として活用し、積極的に挑戦していました。

～飲み物の注文も最初は緊張しました（最終日は雑談が出来るように！）～

中日には地元の中学校とオンラインで繋ぎ、アメリカのスーパーを英語で紹介。日本にいる友人からの質問にも答えました。日本側からは「＄５ってことは〇〇円!?」と驚きの声がありました。

～自主研究の為にスーパーで地元の方へ質問～

　また、滞在後半には、現地の奄美出身者で組織する南カリフォルニア奄美会50周年記念式典に参加し、温かい交流を通して地域のつながりを感じる貴重な機会となりました。地元から遠く離れたアメリカで頑張ってらっしゃる方々との交流で、「未知の場所」から少し身近な場所に感じられたようでした。

～子ども達と英語でコミュニケーションを取りながら授業に参加する様子～

～最終日にお世話になった担任の先生と～

生徒からは
「中2で習う程度の英文でも海外の人に通じた、それでも会話できた！という体験が一番印象に残っています！」「スーパーで初めて知らない人に話しかけ、英語が通じたこと、相手の英語の意味が分かったことが嬉しかった」

といった声も聞かれ、体験の深さがうかがえました。

～ホストファミリー宅でウェルカムパーティー～

　行きの飛行機の欠航や、カリフォルニアとしては珍しい大雨に見舞われたり、寒さで体調を崩す生徒がいたりと、いくつかの予期せぬ出来事もありましたが、参加者全員が元気に帰国することができました。英語での交流、地元の方々との触れ合い、式典への参加など、多様な体験を通して、それぞれが大きく成長し、「また来たい」「もっと英語を学びたい」という思いを強めています。

～日本人３名の活躍もあり、連続優勝したドジャースのスタジアム見学～

11月28日に行われた帰着式では全員が参加し、町長・教育長らに無事の帰国を報告しました。

町長からは、宇宙飛行士ガガーリンの言葉を引用し、「宇宙から見た地球は青かった、と言いました。皆さんからは外国の文化がどう見えましたか？異国で感じた驚きをこれからも大切にしてください。」と、お話がありました。

　報告につきましては、町内小学校での報告会や、町広報誌、AYT放送、そして生涯学習講座閉講式での発表を通して広く共有していきます。今回得られた学びが、町の未来を担う若い世代へと確実に受け継がれることを期待しています。

　今回の派遣にあたり、ご協力いただいたすべての関係者のみなさまに心より感謝申し上げます。